MAKE IT WITH AI

リールのテロップと、
自分だけの小さなアプリ。

スマホで撮る/ボイスメモで話す。あとはパソコンのClaude Codeに日本語で頼むだけ。
この資料は、実際にKumo Designで毎週リールを出している手順を、そのまま順番に並べたものです。

Mac / Appleシリコン Claude Code 準備は初日だけ

PART 01

リールにテロップを入れる

まずはここができれば大きな一歩。撮った動画に、読ませるテロップが入るところまで。

1

全体像

やることは4つだけです。撮る、送る、頼む、確認する。編集ソフトは開きません。

撮る・録る iPhone/ボイスメモ Macに送る AirDropで1秒 > claude 字幕つけて 日本語で頼む コマンドは覚えない できあがり テロップ入りmp4

動画の中身に触るのはAI。何を残して何を直すかを決めるのは自分。

2

最初に入れるもの

入れるのは初日の1回だけ。2回目以降は何もしません。しかも、インストール作業そのものをClaudeに頼めます

Claude Code

本体。パソコンのターミナルで動かす、話しかけて作業してもらう相棒。Maxプラン推奨。

必須

Node.js

Claude Codeを動かすための土台。中身を知る必要はなく、入っていればいい。

必須

動画のために追加で入れる4つ

ffmpeg

動画そのものを扱う心臓部。音声の抜き出し、テロップの合成、書き出しまで全部これがやっています。Premiereの「中身」だけを取り出したものと思ってください。

動画の加工

mlx-whisper

喋った音声を文字にする。1単語ごとに「何秒何フレームで喋ったか」まで出るので、テロップのタイミングがそこから決まります。

文字起こし

Python + Pillow

白帯の字幕画像を1枚ずつ描いてくれる部分。フォント・角丸・影の設定はここで持っています。

字幕の作画

Google Chrome

実は、あの型抜きテロップはHTMLとCSSで作られています。Chromeが裏で開いて描画し、透過PNGにして動画へ重ねています。

テロップの描画
入れ方はこれだけ。ターミナルを開いて claude と打ち、次のように頼みます。コマンドは自分で書きません。
> 動画にテロップを入れたいので、ffmpegとmlx-whisperと
  Pillowを入れてください。入ってないものだけでいいです。
→ 必要なものを調べて、順に入れて、動作確認まで報告してくれます
3

いつもの作り方

実際の1本ぶんの流れです。黄色の番号が自分の仕事、白い番号はAIの仕事。手を動かす時間より、決める時間のほうが長くなります。

  1. 1

    ボイスメモで話す自分

    台本は書かず、iPhoneのボイスメモに話したいことをそのまま録音。撮影する回は、その場で動画も撮ります。言い間違いは気にしない。

  2. 2

    AirDropでMacへ自分

    ファイルをデスクトップに置くだけ。フォルダの整理はあとでいい。

  3. 3

    Claude Codeに渡す自分

    ターミナルで claude と打ち、ファイルをFinderからターミナルにドラッグ。それだけで場所(パス)が入ります。打ち込む必要はありません。

  4. 4

    文字起こしAI

    音声を抜き出して文字に変換。「この単語は何秒に喋ったか」まで記録されるので、テロップが自動で音に合います。

  5. 5

    文字を直す自分

    ここが一番大事な工程。「テロップを先に見せて」と言えば、動画を書き出す前に文字だけ画面で確認できます。誤変換(「クロード」が別の言葉になる等)を直し、改行を意味の切れ目に直す。喋りと字幕がズレると、視聴者は理由がわからないまま離脱します。

  6. 6

    テロップを焼き込むAI

    字幕画像をつくり、動画に重ねて書き出し。音声は元のまま、いじりません。

  7. 7

    目で確かめる自分

    何ヶ所かコマを抜いて、顔・ロゴ・画面デモに被っていないかを確認。被っていれば「もう少し下げて」と言い直すだけ。

4

どう頼むか

専門用語はいりません。実際に使っている言葉をそのまま並べます。普段デザイナーに指示を出すときと同じ粒度で通じます。

この動画に字幕つけて
— 一番よく使う。これだけで文字起こしから焼き込みまで進みます
焼き込む前に、テロップを先に見せて
— 動画を書き出す前に、文字だけ画面に出してもらう。やり直しが一番減る一言
フックは英語で、キーワードは黄色の型抜きにして
— テロップの種類を指定するとき
30秒から50秒は画面デモが入ってるから、そこは被せないで
— 既に文字が乗っている区間を避けてもらう
顔に被ってるから、もう少し下げて
— 見て、言い直す。この往復が編集そのもの
「輸出」じゃなくて「エクスポート」って言ってる
— 誤変換の指摘。固有名詞は毎回出るので先に伝えておくと早い
コツはひとつだけ。「どうしてほしいか」ではなく「どう見えているか」を言うこと。0.72に下げてではなく顔に被ってると言えば、数字はAIが決めます。
5

テロップは3種類

役割が違うので、混ぜません。この3つを決めておくと、毎回同じ世界観で出せます。

3ステップ MY AI ROUTINE AIでリールを作る日 で終わります

冒頭フック

掴みの英語を大きく、日本語を小さく下に。頭の上の空間に置いて、顔は隠さない。単語がひとつずつ出て、カチッと音が鳴ります。

型抜き強調

数字とキーワードだけ。ライムイエローの帯から文字を刳り抜いて、映像を透かします。黒い文字を乗せるのとは別物で、ここが世界観の要。だいたい2テロップに1回。

白ゴシック字幕

喋っていることをそのまま。要約も言い換えもしません。少し斜めに倒して、横幅を縮めた形。

位置は3つの原則だけ守れば崩れません。①横は必ずセンター ②顔と画面デザインに被せない ③一番下に置かない(胸元=画面の高さ60〜66%)。
6

一度決めたら、二度と説明しない

ここが本題です。上のルールを毎回口で伝えていたら、AIを使っても時間は減りません。決めたことをファイルに書いて置いておくと、次からは一言で済みます。

Before

> 字幕入れて。センターで、顔に被せないで、
  一番下はNGで、書体はNoto Sans JPの800で、
  少し斜めにして、横幅は92%で、影は真後ろに…

毎回これを言う。言い忘れると仕上がりがブレる。

After

> この前みたいにテロップ入れて

→ 確定仕様を読みに行って、同じ品質で出る

ルールは スキル として保存済み。現在13個を運用しています。

この「自分の決め事を書いて渡す」ところが、デザイナーの仕事そのものです。仕様を持っている人だけが、AIから狙ったものを引き出せます。持っていない人が同じツールを使っても、出てくるのは平均点の動画です。

7

つまずくのはこの3つ

01

Macか、Appleシリコンか

文字起こしに使うmlx-whisperは、M1以降のMac専用です。Windowsや古いMacの方は、別の文字起こし(faster-whisperなど)に置き換えれば同じ流れで進められます。まずここを確認してください。

02

文字起こしは必ず間違える

固有名詞とカタカナは特に弱いです。「万」などの数字が抜けることもあります。焼き込む前に必ず自分で読む。ここを飛ばすと、公開してから気づくことになります。
対処はかんたんで、「テロップを先に見せて」と言うだけ。動画を書き出す前に文字が画面に出るので、そこで直せば1回で終わります。

03

一発で完成させようとしない

1回出して、コマを抜いて見て、位置を言い直す。この往復が前提です。AIに丸投げして完成品を待つのではなく、試作を早く出させて自分が判断するための道具だと考えてください。

PART 02

自分用の小さなアプリをつくる

売るためではなく、自分の仕事をラクにするため。1時間かからないものから。

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何を作るか

「アプリ」と聞くと構えますが、作るのは自分ひとりが使う道具です。既存のサービスに合わせるのをやめて、自分の手順に合わせる。

今日のタスク管理

案件ごとに色分け。自分の仕事の粒度に合わせられる

キャプション文字数カウンター

1行20文字・全体500字などの自分ルールで判定

カラーパレット保管

案件ごとの配色を貼って残す。コピーもワンクリック

入稿前チェックリスト

毎回同じ確認を、毎回同じ順番で

見積の早見表

項目を選ぶと金額が出る。相談されたその場で答えられる

撮影ネタのストック

思いついた瞬間に放り込んで、収録日にまとめて見る

9

しくみ

最初に作るものは、ファイル1枚で足ります。データベースも、ログインも、サーバーもいりません。

index.html 見た目(HTML/CSS) 動き(JavaScript) これ1つだけ ブラウザで開くだけ 入力したデータは そのブラウザの中に保存

この保存のしくみを「ローカルストレージ」と呼びます。名前は覚えなくて大丈夫です。

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頼み方

動画と違って、アプリは最初の1回だけ長めに伝えるのがコツ。あとは見ながら直していきます。

> 自分用のタスク管理アプリを作ってください。

  ・ファイルは index.html の1枚だけ
  ・入力したタスクはブラウザに保存して、閉じても残るように
  ・今日の日付が上に出る
  ・タスクは「追加・チェック・削除」ができればいい
  ・案件名で色分けしたい
  ・色はくすんだ紫と白。角丸で、余白は多めに
  ・スマホでも見られるように

出てきたら、あとは普段のフィードバックと同じです。「文字が小さい」「もっと余白ほしい」「削除ボタンは端に寄せて」。デザイナーが一番強いのはこの往復で、実はエンジニアより速く仕上がる部分です。

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できあがるもの

index.html

今日のしごと

9 / 3 WED

リールの文字起こしを直す09:30
Speabo 修正戻し11:00
サロン講座の資料づくり14:00
見積もり返信(2件)17:00
やることを入力…
追加

見た目は自分の好みでいい。使う人が自分しかいないので、遠慮なく作り込めます。

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どこに置くか

自分のパソコンで開くだけでも使えます。スマホからも使いたくなったときに、はじめてインターネットに置きます。

置き場所手間料金向いている場面
そのままMacで開く
ダブルクリック
なし0円 作った直後。ひとまずこれで十分
Netlify Drop
フォルダをドラッグ
1分0円 とりあえず人に見せたいとき。最初はここ
Cloudflare Pages
Claudeに「公開して」
5分(初回のみ)0円 ずっと使うものと、配布するプレゼントサイト

Cloudflare Pages

アクセスが増えても料金は0円のまま。URLは半永久に残ります。noteで配るプレゼントサイトはここで公開しています。

Netlify Drop

サイトにフォルダをドラッグするだけでURLが出ます。アカウントを作らなくても試せるので、最初の1回に向いています。

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気をつけること

データは「その端末」にしか残らない

  • Macで入れたタスクは、iPhoneには出てきません
  • ブラウザの履歴を全部消すと、一緒に消えます
  • 両方で使いたくなったら、そのとき次の作りに進めばいい

公開したURLは誰でも見られる

  • クライアント名・金額が入るものは公開しない
  • そういうものは、Macで開くだけにする
  • 迷ったら「これ、検索で誰かが見つけても平気か」で判断
最後に。1回で完璧なものを作ろうとしないこと。使ってみて不便なところを言い直すほうが、はるかに早く自分に合った道具になります。作り直しは何度でもタダです。